工場勤務のベトナム人、Aさんのケーススタディー:異国の職場で学ぶ「伝わる日本語力」

おはようございます。今回より日本で働いている外国人の皆さんが陥る日本語学習の大変さなどをケーススタディーとして見ていく事に致します。
今回はベトナム人であり日本の企業において、工場で働く事になったAさんのケースを見ていきます。
ベトナムにおいて地元の工場で2年間勤務していたAさん。
現地において安定した生活を送っていましたが、より高い収入と技術を学ぶため、日本の製造業に挑戦することを決意しました。
ベトナムでは同僚とフランクに話し合いながら作業を進めるのが当たり前でしたが、日本の工場では上下関係や敬語、報連相(報告・連絡・相談)といった職場特有のコミュニケーションルールがあり、戸惑う場面が増えていきました。
今回は、そんなAさんが直面した日本語の壁と、仕事後に続けてきた地道な勉強の工夫についてご紹介します。

仕事に必要な「伝わる日本語力」とは
Aさんが最初に驚いたのは、「聞く日本語力」以上に「話す日本語力」が必要だということでした。
日本語能力試験(JLPT)N3を取得して来日しましたが、実際の現場では、マニュアルの読み取りだけではなく、作業工程を理解した上で「報告する力」「相談する力」が求められました。
例)
- 【作業報告】「昨日と同じ手順で行いました」
- 【相談】「このネジ穴がズレているように思いますが、確認をお願いできますか?」
こうした“ちょっとしたやり取り”にこそ、正しい語彙や丁寧な表現が必要だったのです。
特にAさんにとって難しかったのは、曖昧な日本語表現。
「少し遅れています」「念のため確認してください」など、日本人同士では通じる言い回しが、Aさんには不明確で困惑したとのことです。
また、仕事上でのやり取りは“暗黙の了解”に依存する場面も多く、説明が省略されがち。
そのため、わからないことを自分から尋ねる姿勢と、語彙の拡張が必要不可欠でした。
ベトナム語との違いに戸惑う
母国語との違いもAさんにとって大きな壁でした。
ベトナム語は声調言語であり、語順もSVO(主語・動詞・目的語)が基本。
一方、日本語はSOV(主語・目的語・動詞)であり、助詞によって文の意味が決まるため、語順を間違えると意味が通じなくなってしまいます。
例)
- ベトナム語:Tôi ăn cơm.(私はご飯を食べる)
- 日本語:私はご飯を食べる(「ご飯を食べる私」でも意味が少し違って伝わる)
また、ベトナム語では相手との上下関係をそこまで厳密に意識する必要はありません。
しかし、日本語では敬語の使い分けが職場文化に深く根付いています。
Aさんは「○○してください」「○○させていただきます」の違いを覚えるのに苦労しました。
その一方で、ベトナム語話者としての強みもあります。発音がはっきりしており、聞き取りやすい声で日本語を話すことができるため、発音面では比較的スムーズに馴染むことができました。
仕事終わりの学習との向き合い方
日本での勤務は朝8時から夕方5時まで。残業がある日も多く、Aさんにとって仕事後の勉強時間を確保するのは簡単ではありませんでした。
当初は独学で日本語教材を使っていましたが、モチベーションが続かず、「学習が習慣にならない」と感じたそうです。
そこで始めたのが、オンラインの日本語会話レッスンです。週に2回、1回30分だけでも日本語教師と対話をすることで、実践的な言い回しや、職場で困っている表現を直接学ぶことができました。
実際にAさんは、以下のような効果を実感しています。
- 職場での誤解が減った
- 日本人の上司との関係がスムーズになった
- 毎回の授業で、達成感がありモチベーションが上がった
日本語教師との対話を通じて、「伝わる日本語」への自信を少しずつ育んでいるAさん。
今では、後輩外国人スタッフにも簡単な通訳をすることができるまでになっています。
Manabi Talkの可能性:新しい学びの形へ
Manabi Talkでは、Aさんのように日本で働く外国人の方が、日常会話からビジネス日本語まで、目的に応じた日本語を学べる環境を提供しています。
学習者の悩みや生活背景に寄り添いながら、一人ひとりの目標に合わせたオンラインレッスンを展開予定です。
現在、LPの完成がまじかとなっています。こちらが完成しましたら、講師の方や学習者の方の登録が可能となります。サービス提供は予定通りの8月中旬となります。
Manabi Talkでは対面授業の代替としてだけでなく、「顔が見える」「温かみのある」日本語学習体験を提供します。
さらに、Manabi Talkでは日本語教師の皆さんが在宅で教えることができ、副業やキャリア形成にもつながります。韓国のように日本語教育が盛んな地域でも、こうした個別マッチング型のサービスが今後ますます求められるでしょう。
まとめ
在宅で働けるオンライン授業は、日本語教師にとって新しい収入の道を開くチャンスです。これからは、「教室」だけでなく、「自宅」も立派な教える場となる時代。
ぜひ、オンラインで活躍する日本語教師もお考え下さい!オンライン講師への本登録は8月下旬より可能となります。
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